「富神（ふうじん）」は2020年、和食料理の店「來神(らいじん)」の姉妹店としてオープンしたお好み焼き店。茜色の暖簾をくぐり中に入ると、店内に広がる香ばしい匂いと生地が焼けるジュージューという音が食欲をくすぐります。木がふんだんに使われた店内には、鉄板が埋め込まれたテーブル席が3つ。それぞれ壁で仕切られ、グループごとにゆったりと寛げるつくりになっています。

お好み焼き・洋食焼き・焼きそば・とんぺい焼きなど、品書きには30種以上の粉もんメニューがずらり。その中でも一番人気は、ボリューム満点のモダン焼きです。豚・てっちゃん・イカ・えび・ミックスの中からメインの具材を選び、そばかうどんを選んで注文。しばらくすると、もっちりとした薄焼きの生地から溢れんばかりの具材が顔をのぞかせる、半月型のモダン焼きが運ばれてきます。オープン当初はもう少し小ぶりだったそうですが、「焼いてるうちにだんだん大きくなっちゃって」と笑うのは店主の宮橋さん。食べきれず持ち帰るお客さんもいるなかで、おいしさのあまり一人で2つ完食した強者もいるのだとか。

基本の具材は干しえび・キャベツ・ねぎ。そこに自家製の油かすを加え、独特の食感と風味で素材のおいしさを引き立てます。また鉄板に引く油にも自家製調味油を使用し、生地に旨味と香ばしさをプラスしています。

食後のコーヒー無料サービスがあるのもうれしいポイント。溢れるサービス精神から生まれたボリュームとおいしさが両立した粉もんを、一人で豪快に食べるもよし、友人や家族と分け合って食べるのもよし。おいしいものをお腹いっぱい食べる幸せを、存分に味わってください。