わだきんは、昭和63年に創業した洋食店。御所市民はもちろん、近隣市町村や県外からの来店客も多く、お昼の時間には入店を待つ人の列ができることも珍しくありません。中には週に一度必ず訪れるという往年のファンもいる人気店です。

種類が豊富なランチメニューの中でも、一番人気は店名を冠した「わだきん」。ぷりぷりの食感と芳ばしい香りを細目のパン粉に閉じ込めた天然海老フライ、4日間煮込むというこだわりのデミグラスソースがかかった骨付きソーセージ、胡椒やガーリックが効いたフライドチキンがふたつに、ポタージュスープ、ハム、サラダ、サイズが選べるライスに季節のフルーツまで付いて、おいしさもボリュームも満点です。そのほか、驚くほどやわらかいと評判の黒毛和牛ハンバーグも大人気。テイクアウトにも対応しているので、自宅でわだきんの味を楽しむこともできます。

現在店を切り盛りするのは、2代目オーナーシェフの和田巧也（たくや）さん。創業者であるお父さんの働く背中を見て育ち、16歳から店を手伝い始め、高校卒業と同時に本格的にわだきんで働くようになりました。それから20年余り。「継いでほしい」と言われたことはなくても、店を継ぐという選択に迷いはありませんでした。

「今後も変わることなく、喜んで来てくれるお客さまのために、今まで通りのわだきんをしっかりと守っていきたい」という巧也さん。親から子へ受け継がれたわだきんの味は、これからも多くの人にとって、御所を訪ねる理由であり続けるはずです。