JR御所駅西口を出て線路沿いに南へ進み、商店街を抜けると桜の並木道に出ます。柳田川と電車、桜並木というどこか郷愁を誘う景色を楽しみながらさらに進むと、踏切の先に「さくら茶屋」と書かれた三軒長屋が見えてきます。

1階には掘席やテーブル席などがあり、子どもスペースのあるお座敷席も。鶏ひき肉や大豆を使ったヘルシーなつくねハンバーグ、宮崎県出身の奥さま自慢のチキン南蛮など、メインが選べる「さくらランチ」やスパイシーカレーがいただけます。喫茶のみでも利用できますが、ケーキメニューの一部は週末限定になるので、平日は事前に確認いただくのがおすすめです。

屋根裏部屋のような2階はレンタルスペースになっていて、作品展示などができるギャラリーとしても利用可。オープン以来、店内ではライブや寄席、着付け教室といったイベントも開催しています。

オーナーの山本さんは東京浅草の出身。明治後期に建てられた三軒長屋はもともと山本さんのおじいさんが管理されていましたが、取り壊すことも検討していたそうです。しかし、山本さんは友人の助けを借りながら、自らの手で改修を進め、工事が終わった2棟を使って2022年の春にカフェをオープン。お店の近くに桜並木がある環境と、長女さくらちゃんの名前からとって、「さくら茶屋」と名付けました。

残り1棟の長屋は、民泊施設の開業に向けリノベーション中。「今後も飲食だけでなく、世代を超えて交流できるコミュニティスペースとして活用していきたい」と語ってくれた山本さんの挑戦は続きます。