近鉄御所駅から国道24号を南に3分、青空に映えるショートケーキの看板の奥に、レンガ造りの煙突がついた白い洋館が見えてきます。季節の花々が彩る石畳のお庭が印象的なこの店は、2000年のオープン以来、地域の人々に愛されてきた町のケーキ屋さん「コットンバニー」です。

入口の扉を開けば、大きなショーケースにずらりと並ぶ色とりどりのケーキたち。ドイツのホテルや東京の名店で修行を積んだシェフ・パティシエの福井さんの手から生み出されるケーキは、その一つひとつのデコレーションやフレーバーの組み合わせからこだわりと遊び心が感じられるものばかり。何度訪れてもワクワクしてもらえるよう、季節ごとのメニューの入れ替わりを意識しつつ、創業当初から変わらぬ定番商品も大切に作り続けています。世代を問わず楽しんでもらえるようにと、新鮮ながら奇抜過ぎないおいしさを心がけるその姿勢が、「うちではケーキと言えばコットンバニーさんと決まっている」というお客様の声を引き出す秘訣なのかもしれません。

店内のカフェスペースでイートインの利用も可能。空間や食器も含めて、お茶の時間をより楽しんでもらえるようにと、カップとソーサーは一人ずつ、なるべく毎回異なるもので提供されます。カーテンやオブジェなどの小物は、インテリア好きのオーナー自ら、季節ごとに設えます。見た目も美しいケーキ、こだわりの詰まった内装ともに、つい写真に収めたくなる華やかさです。

食後には、頃合いを見計らって口直しの日本茶が用意され、「お店を出るまで気持ちよく過ごしてもらえるように」という、さりげないおもてなしの心が伝わってきます。丁寧に作られたケーキが生み出す、おいしい笑顔と幸せな記憶。心ときめく空間で、日常の糧となる特別なティータイムを、ぜひ楽しみにいらしてください。