グリルヨシダは、昭和57年に創業した洋食店です。オレンジ色の洋瓦と白壁が目を引く喫茶店風の一軒家に、緑の看板が目印。

お昼は6種類の定番メニューと日替わりランチがありますが、一番人気は宮崎県出身のシェフが作るチキン南蛮セット。チキン南蛮は卵液の衣にたっぷりの甘酢を絡めた唐揚げ風のものが一般的ですが、こちらのものは迫力のある大きな胸肉にパン粉をまぶしてカラッと揚げたチキンカツ風で、くどくなり過ぎないようあっさり仕上げた甘酢だれと、クリーミーなタルタルソースがたっぷりとかけられています。

胸肉といえばヘルシーな反面パサついたり硬くなりやすいイメージがありますが、このチキン南蛮は肉厚ながらナイフを入れるだけでそうだとわかるほど、やわらかくしっとりとしてジューシー。添えられたサラダと一緒に真っ白なお皿に美しく盛り付けられ、これにお味噌汁、ライス、ドリンクがついて、食べ盛りの学生さんでも大満足のボリュームです。

その他、ミックスフライ定食や洋食弁当など、オープン当初から変わらぬラインナップがメニューに並び、ソースやマヨネーズ、ドレッシングも手作りされています。夜営業ではハンバーグやステーキ、季節限定メニューも登場。食後のコーヒーも一杯ずつサイフォンで淹れる本格派で、随所に店のこだわりが感じられます。

予約は受けておらず、開店前は行列ができることもあるため、時間と心に余裕をもって訪ねるのがおすすめ。「グリヨシ」の愛称で親しまれ、世代を超えて愛され続け40余年。変わり続ける時代の中で変わることなく続くこの店の味は、地域の人々にとって、ふるさと御所の味として記憶に刻まれ続けています。