ごせ町料理 koeは、地元出身の小枝さん父娘が営む、定食とスイーツのお店です。店名には自身の名前と「お客様の楽しい声が溢れる場所にしたい」という思いが込められています。ゆったりとした5つのテーブル席のほか、小さな子連れでも気兼ねなく過ごせるようにとお座敷の個室も用意。ホテルのレストランや和食店など、料理人として多彩な経験を積んできた弘明さんは、料理を通して生まれ育った御所に恩返しがしたいと、2022年3月にお店をオープンしました。

季節によって内容が変わる「ごせ町定食」をはじめ、定食メニューはいずれも御所産の食材をふんだんに盛り込んだ内容。開業以前から愛用しているという西川養鶏場の「美人たまご」や、片上醤油醸造所の天然醸造醤油、お米は金剛葛城山麓で育てられたヒノヒカリを使用し、野菜は地元直売所で仕入れています。

調理工程にも妥協がありません。例えば鴨汁は、葛城山の麓にある「鴨重フーズ」で飼育された倭鴨を部位ごとの特徴を生かして使い分けます。最初にモモ肉と野菜を軽く煮て朝引きの出汁に旨味を溶け込ませたら、一旦引き上げて味を整え、注文のタイミングでロース肉と野菜をトッピング。お汁だけでもしっかりと素材の旨味を味わえ、具材それぞれの個性が際立ちつつ見事に調和した鴨汁に仕上げます。シンプルな見た目に反してさまざまな工夫と手間を惜しまず作られる品々は、優しさの中に力強さも感じる味わいです。

また、14時からの喫茶営業で提供されるスイーツは、県内の人気店で経験を積んだパティシエの実莉さんが担当。季節を感じるケーキやパフェ、自家製ジェラートなど、どれも甘過ぎず、飽きのこないおいしさ。思わず写真を撮りたくなるビジュアルもさながら、多彩な風味と食感の組み合わせが、一口一口を楽しみにしてくれます。ケーキはテイクアウトも可。土曜日限定で提供しているだし巻きサンドイッチも美味なので、ぜひ試してみてください。

※ごせ町定食は季節によって内容が変わります。5月〜12月は出し巻定食、1〜3月は御所芋（大和芋）のとろろ御飯定食となります。