昭和44年に創業して50有余年、世代を超えて人々に愛され続けてきた食事処「大和路」。もともとは国道24号沿いのドライブインとして始まったお店でしたが、今は道路から少し西に入った静かな田園地帯に移転して、広々とした空と金剛山地を臨む景色に囲まれた場所で、ゆっくりと食事を楽しむことができます。

座敷と椅子席が選べる店内は、ちょっと笑えてためになる格言や演歌歌手のポスターなどが所狭しと貼られ、老舗食堂らしい情緒満載。気さくに迎えてくれる店主の永友忠生さん一家の笑顔と相まって、自然と肩の力が抜けるような、温かな雰囲気に包まれています。

メニューは定食・寿司・丼・洋食・麺類など、その数なんと50種類以上。九州のホテルや大阪の名店で厳しい修業時代を過ごしただけあって、その豊富なラインナップもさることながら、ひとつひとつの味にも妥協はありません。中でも長崎県出身の永友さんがつくる「ちゃんぽん」は、奈良にいながら本物の長崎ちゃんぽんを楽しめると評判。キャベツ・人参・もやし・かまぼこ・きのこなどたっぷりの具と、素材の旨味が溶け込んだ本場さながらのスープがこだわりの麺にからみ、ちゃんぽん好きなら何度でも味わいたくなるおいしさです。

この他、店名を冠した「大和路ランチ」はハンバーグ・エビフライ・アジフライ・唐揚げなど主役級のおかずが勢ぞろいしたボリューム満点の一皿。連日通っても食べきれないほど種類豊富な店内食以外に、寿司やオードブルなど、ご近所なら仕出しの注文にも対応しているそうです。

「お客さんに喜んでもらうために働く気持ちを一人ひとりが持って、いつでもベストな状態のものを出そうという思いを忘れないことを大切にしてきた」と話す永友さん。家族経営ならではのアットホームな雰囲気の中に職人の心意気が光る老舗の食堂で、まずはぜひ名物のちゃんぽんを味わってみてください。