三光丸クスリ資料館 Sankogan Museum of Pharmacy

御所市内ではしばしば、小さな忍者が描かれた白い車を目にします。車体を横断する黄色い帯には、レトロな書体で「三光丸」の文字。「大和売薬の故郷」と言われるこの地で、約700年にわたり作り続けられてきた健胃薬の名前です。

この薬を作っているのが、米田家34代目当主が率いる「株式会社三光丸」。長い歴史と物を大切にする社風から、医薬の歴史に関する資料を多数所蔵しており、それらを公開することで、「医薬の発展に貢献してきた名もなき人々の存在に光を当てたい」と、1999年に「三光丸クスリ資料館」を開館しました。

館内は「薬のまほろば館」「三光丸こころの館」「収蔵庫展示」という3つに分かれており、先人たちが残した薬草と薬の知識に触れつつ、配置薬販売の歴史も学ぶことができます。本物の薬草や実際に使われていた道具を触ったり、薬づくりを体験したりと、五感を使って学べることから子どもたちにも人気で、希望すれば浅見館長にご案内いただくことも可能。美しく整えられた中庭では、薬用植物や四季折々の花々が訪れる人を楽しませてくれます。

裏山にオウバクの原料となるキハダの木を植える活動も行っており、ゆくゆくはキハダの森の中を散策できるようする構想も。「丁寧につくり、丁寧に売る」という三光丸の社訓通り、人や環境を大切にする老舗企業の姿勢を、肌で感じられる場所となっています。

Information

連絡先

0745-67-0003