阿吽寺 Aunji Temple
- 寺
船宿寺は、病や悩みから人々を救う薬師如来をお祀りすることから医王山という山号をもつ、高野山真言宗のお寺です。寺の始まりは約1300年前の神亀2(725)年。行基菩薩がこの地に庵を建て、薬師瑠璃光如来を祀ったのが最初だと言われています。
古伝によれば、葛木の地を訪れた行基菩薩は夢の中で「これより東方へ行くと、山中に船形の大岩があるから、その岩の上に薬師如来をお祀りするように」というお告げを受け、実際にその岩を見つけ御仏をお祀りし、船宿寺と名づけたそうです。現在も境内にあるその岩場には岩舟権現が祀らています。
また、船宿寺は「関西花の寺 二十五ヶ所霊場」のひとつとしても知られ、梅・椿・桜・ツツジ・牡丹・石楠花・紫陽花など、年間を通じて季節の花々を楽しむことができます。4月の第4土曜日に行われる「花まつり法要」では、無数のオオデマリやツツジが咲き誇るなか、山門から本堂まで散華しながらの練供養・法要・柴燈大護摩供養などが行われ、毎年多くの参拝者が訪れます。
開山1300年の節目を迎えた2025年の花まつり法要では、華やかな衣装に身を包んだ子どもたちの稚児行列も行われました。老若男女が集い、僧侶が唱える般若心経に合わせて鐘の音が響き、久しぶりに顔を合わせた地元の人々が笑顔で挨拶を交わすなど、厳かで賑やかな時間が流れていました。
※船宿寺は通常は本堂に入ることができません。本ページに掲載している本堂内の写真は、許可を得て特別に撮影させていただいたものになりますので、ご注意ください。
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