神武天皇社 Jinmutennousha Shrine

神武天皇社は柏原(かしはら)地区に鎮座する神社で、祭神は神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)、すなわち初代天皇とされる神武天皇が祀られています。

ここは大和を平定した神倭伊波礼毘古命が神武天皇として即位した場所だといわれ、享保21年(1736年)の大和誌には「橿原宮。柏原村に在り」と記されるほか、かの本居宣長も明和9年(1772年)に記した『菅笠日記』で、「畝傍山の近くに橿原という地名はなく、一里あまり西南にあることを里人から聞いた」という記録を残しています。明治22年(1889年)に、神武天皇橿原宮は橿原市に比定されましたが 、 古来より御所市柏原(江戸時代の地名は葛上郡柏原村・明治から昭和33年まで南葛城郡掖上村大字柏原)を神武天皇橿原宮跡として宮座の人々を中心に祭事が続けられ、大切に守り継がれています。

また、この場所から南に少し下ったところに、摂社である嗛間(ほほま)神社があります。祀られているのは、神倭伊波礼毘古命が神武天皇として即位する以前、九州の日向国で妃とした吾平津媛(あひらつひめ)です。この地域では、昔から「婚礼の行列の際には嗛間神社の前を通ってはならない」とされ、どうしても通る必要がある場合には、社に白幕を張っていました。これは、神武天皇が伊須気余理比売(いすけよりひめ)を妃として迎えたことで、侘び住まいを送ることになった吾平津媛の不遇を思い、行われるようになった風習だと考えられています。

Information