市内北部に位置する大正中学校では、学校・家庭・地域が共に手を携え、「互いを大切にし、互いに豊かな生き方を目指すための意欲と実践力を高める」という目標に向かって、日々子どもたちへの教育が行われています。2018年度には、御所市初のコミュニティー・スクール（C.S）として認定。「大正“学び力”育成委員会（学校運営協議会）」が中心となって、学校・家庭・地域の“３本の竹”が連携・協力して子どもという“樹”を支え、育てていこうという「３本の竹事業」に取り組んでいます。

教員の授業研究や３年生の進路保障のための学習、学校内外におけるボランティア活動など、さまざまな場面で生徒と教員、PTA、地域が密に連携して学校運営を行ってきました。それらの活動が認められ、2019年度には「“地域学校協働活動”推進に係る文部科学大臣表彰」ならびに「優れた“地域と共にある学校づくり”奈良県教育委員会教育長賞」を受章しています。また、教職員や大学の先生なども参加し、生徒たちの道徳教育をみんなで考える自主学習会「WAYプロジェクト」を開催。「自立した人間として、他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性の育成」にも取り組んでいます。

全校生徒数は87名（2023年度現在）。「個の自立は集団の中でしかできない」という考えのもと、生徒たちは生活班をつくり、学習活動や学校行事なども含めて、生活班の行動を基本としています。生徒が主体となって内容を考え実施している「大中祭」の体育の部では、学年別対抗に加え、色別対抗も取り入れながら、競技や応援・運営に参加。文化の部では、学年ごとの発表や自由参加の発表、生徒作品などの展示に加え、部落解放研究会の劇やあすなろ会（障害者問題研究会）の発表もあり、地域の一体感が感じられます。